
企業のオリジナルカレンダーは、単なる日付確認のためのツールではありません。
カレンダーに企業や商品のロゴを印刷、お取引先やお客様に配布、使用してもらうことで、長期にわたって自社を意識していただけるようになります。
そのため、企業のオリジナルカレンダーは、企業間のコミュニケーションツールのひとつとして、PRや販売促進に広く活用されているのです。
本記事では、企業オリジナルカレンダーの作成方法から活用法、失敗しないための注意点まで詳しく解説していきます。
企業オリジナルカレンダーとは?
企業オリジナルカレンダーとは、企業名やロゴ、商品・サービス情報などをカレンダーに掲載し、自社の存在やブランドイメージをアピールするツールです。
多くの企業や団体で、顧客や取引先、その他自社に関わる方々との関係を深める手段として活用されています。
カレンダーを手渡すことで自然なコミュニケーションのきっかけも生まれるため、営業活動や顧客との関係強化に役立ちます。
企業カレンダーの種類と特徴
壁掛けカレンダー
壁掛けカレンダーは、壁に掛けて使用するカレンダーです。
上部を綴じてミシン目で切り離すタイプのほか、針金で中央を綴じて冊子状に開く中綴じタイプ、リングで上部を綴じるリング綴じタイプなどの形状があります。
大きなサイズを選ぶこともできるため視認性が高く、オフィスや家庭で一年を通して目に留まりやすいことが特徴です。 また、写真やイラストを大胆にレイアウトできるため、インパクトのあるデザインも可能です。

卓上カレンダー
デスクに置いて使用するコンパクトなカレンダーです。
省スペースで実用性が高く、特にビジネスシーンで重宝されます。
名入れスペースを確保することで、自然に自社名を印象付けることができます。
予定を書き込むなど手元で使われるため、接触頻度が高いのも魅力です。

ポスターカレンダー
一枚の大判ポスターに年間カレンダーをまとめたタイプです。
イベントやキャンペーン、観光PRなど迫力あるデザインで打ち出すことができます。
掲幅広いシーンで活用でき、展示会や店舗などでの配布にも適しています。
日めくりカレンダー
日めくりカレンダーは、1日1ページをめくる形式のカレンダーです。
毎日新しい情報を届けることができる特性を持っています。豆知識などを日替わりで掲載することで、受け取った相手に継続的な関心を促すことができます。
企業オリジナルカレンダーのメリット
長期間目にしてもらえる
カレンダーは日常生活に自然に溶け込むアイテムです。
特別に意識していなくても、企業名が自然に印象付けられ、記憶に残りやすくなる点が大きな強みです。
実用性が高く受け取られやすい
カレンダーは実用性が高いため、自然に受け入れられやすい販促ツールとして人気があります。
その上、実際に使用される場合が多いため、効果的なプロモーションにつながります。
認知度アップ
ロゴや社名が入ったカレンダーを配布することで、視覚的にブランドが繰り返し目に触れ、自然な形で認知が広がります。
毎日視界に入ることで潜在的なイメージ形成が促進され、ブランド想起の助けとなるでしょう。
顧客との接点づくり
カレンダーを渡す行為そのものが顧客との接点となり、営業活動や挨拶訪問時に活用することは、いま以上の関係構築につながります。
企業・商品イメージの向上
デザイン性やカレンダー自体の品質によって、企業のイメージ向上も期待できます。
例えば、洗練されたデザインによって企業イメージを訴求でき、環境に配慮した材質を用いれば、サステナビリティへの意識を示すことにつながるでしょう。
企業オリジナルカレンダー作成の流れ
まず、カレンダーを作る目的、つまりカレンダーがどのような役割を果たすべきかを決めておきます。
また、配布する相手(ターゲット)を具体的に設定することで、デザインや仕様の方向性も自ずと見えてきます。
「ターゲットを決めて…」という言い方をよく耳にしますが、年齢や性別、職業などの情報を並べるだけでは本当に理解したとは言えません。デザインの現場では「どんな人が、どんな場面で、どんな気持ちを抱えて、どんな行動をとるのか」と解像度を上げてイメージしていくことからはじまります。
壁掛け、卓上、ポスター、日めくりなど、使用シーンに合わせた形式を選びます。同時に、サイズ、ページ数、綴じ方(製本方法)、用紙なども決定しておくとスムーズです。
仕様がよくわからない場合や不安がある場合は、先に印刷会社に相談することをおすすめします。最適な仕様を提案してもらえるはずです。
仕様が決まったら、印刷会社に見積もりを依頼しましょう。
印刷会社には、ネット上で簡単に注文できるネット印刷サービスと従来型の印刷会社があります。
ネット印刷は細かな仕様の相談や柔軟な対応が難しい場合があります。
デザインは、企業カレンダーの印象を大きく左右する重要な要素です。
カレンダーの目的やターゲット層を考慮しデザインの方向性を決めデザインの制作に入ります。
デザインは、その他の販促物と統一することで、ブランドイメージの一貫性を保つことができます。
デザインを自社で作成できない場合は、一般的な印刷会社であれば相談することができます。
デザインが完成したら印刷・製本と進み納品されます。印刷から納品までは仕様や部数、発注時期などにより異なりますので、早めに相談することが大切です。
カレンダー印刷の依頼先-比較表
従来の印刷会社とネット印刷、どちらがあなたに合っているかチェックしてみましょう。
従来の印刷会社が向いている | ネット印刷が向いている | |
---|---|---|
すすめ方 | 企画や仕様を相談しながら進めたい プロに任せて安心して進めたい | 仕様やデザインは自分で考えたい セルフチェック・自己責任で対応可 |
デザイン | オリジナルデザインが良い ブランドガイドライン等の調整が必要 | シンプルなデザインで良い テンプレートでも十分 |
用紙や加工 | サイズ、用紙、加工法など指定したい カスタマイズに対応してほしい | 指定された仕様でかまわない |
仕上がり | 色の事前確認をしたい 納得のいく仕上がりを望む | 価格重視 ある程度のクオリティで十分 |
企業カレンダーで失敗しないためのポイント
ポイント1:企業らしさとターゲットを考えたデザイン
企業カレンダーのデザインにおいて最も重要なポイントのひとつは、企業らしさを的確に表現することです。
まず、カレンダー全体を見たときに企業のブランドイメージがしっかりと反映されているかを確認しましょう。
例えば、コーポレートカラーは企業を象徴する要素のひとつですので、それを一貫して使用することで、ブランドの認知度と統一感を高めることができます。
写真やイラストについても、企業の理念や業種にふさわしいビジュアルを選ぶことが大切です。
自然環境を重視する企業であれば自然風景の写真を、革新性を打ち出す企業であれば未来的・先進的なビジュアルにするなど、企業の個性を視覚的に伝える工夫が求められます。またフォントの選定にも気を配るようにします。
とは言え、過剰な装飾は不要です。
ターゲットのニーズや好みに合わせたデザインであることも忘れないようにします。
ポイント2:使いやすさを追求したレイアウト
企業カレンダーは、実用的なツールとしての側面も持ち合わせています。
基本的には、日付が見やすく、書き込みやすいレイアウトが望ましいでしょう。
そのためには、ターゲットが実際に利用するシーンを想定してみるようにします。
例えば、デスクに置かれる卓上タイプであれば、省スペースでも見やすい文字サイズや構成が求められます。
一方、壁掛けタイプであれば、遠くからでも日付が確認できる大きな数字や、予定を書き込むための十分な余白があると便利です。
企業カレンダーで差をつける方法
①用紙の選択と高品質な印刷で差をつける
企業カレンダーは一年を通して使われるため、高品質な用紙と印刷を選ぶことで、全体の印象が大きく向上します。
特に用紙の質は、見た目の美しさだけでなく、手に取ったときの質感にも影響し、企業のイメージに直結します。
また、印刷のクオリティも同様に重要です。鮮やかな色彩や細部の再現性が高い印刷では、写真やデザインの魅力が際立ちます。
②環境に配慮した素材で差をつける
企業の環境配慮の観点から、エコ素材を活用したカレンダー制作が注目されています。
例えば、FSC認証紙を選ぶことで森林破壊に加担するリスクを減らすことができます。また環境ラベル「FSCマーク」を表示しすることができるため、企業としての環境意識をアピールできます。
そのほかにも、石灰石からつくられた話題の素材LIMEXを使用したカレンダーもあります。
最後に
企業オリジナルカレンダーは、単なる日付の羅列ではなく、1年間を通して企業の価値を伝えるブランディングツールです。
ターゲットや目的に合わせた仕様やデザインにすることで、企業の魅力を自然に届けることができます。また、用紙や印刷の品質にこだわったり、環境に配慮した素材を採用したりすることで、自社の姿勢や信頼感も伝えることが可能です。配布する相手の視点に立って、「もらって嬉しい、使いたくなる」カレンダーを目指すことが企業カレンダーづくりの第一歩となるでしょう。

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このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。