【紙でSDGsに貢献】環境に配慮する方法-エシカル紙の紹介など

紙でSDGsに貢献するエシカルペーパー
この記事でわかること
  • SDGsと紙の関係
  • 環境やSDGsに紙で貢献する方法
  • いろいろなエシカル紙(環境や社会に配慮した紙)のこと

昨今では環境に配慮した事業活動が求められており、環境保全への姿勢が、企業が選ばれるための条件のひとつになっています。

私たちは、オフィスで作成する書類やプロモーションとして様々な印刷物などで多くの紙を使用しています。
そして紙の使用は、環境影響と密接な関係があります。
しかし、私たちは大きく行動を変えることなく、ちょっとした配慮や選択(例えば使用する紙を変えるだけ)で、環境保全やSDGsへの貢献につなげることができます。
そして、それは人や地球環境、社会に配慮した行動となります。

本記事では、SDGsを中心に「紙」について考え、環境配慮やSDGsに貢献する方法をいくつかご紹介します。

SDGsと紙の関係

紙は主に木材を原料としているため、森林破壊もしくは減少という、環境破壊を引き起こす可能性があります。
また紙の製造過程では、多量の水やエネルギーを消費するため、地球温暖化や水不足などの問題にもつながります。

SDGsは、国際連合が掲げる持続可能な開発目標で、2030年までに17の目標を達成することを目指しています。
その目標には「責任ある消費と生産」や「陸の豊かさも守ろう」などがあり、これらSDGsの目標の達成に向け、紙の使用量削減や森林資源の適切な使用なども重要な課題のひとつとなっており、SDGsと紙の使用には深い関係があると言えます。

sdgs
SDGs17の目標

SDGsとグリーン購入の関係

グリーン購入という言葉を耳にしたことはありませんか?
グリーン購入とは、必要な製品やサービスを購入する際に、環境を考慮して環境への負荷ができるだけ少ないものを選び、環境負荷の低減に努める事業者から優先して購入することを指します。

グリーン購入に関しては、環境負荷低減に資する調達を推し進め、環境負荷が少ない持続可能な社会の構築を目指すために、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)が制定されています。
グリーン購入法は、SDGsのターゲット(12.7)「国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する」を実現するための施策でもあり、国や地方公共団体などが率先してグリーン購入を推進するものです。

グリーン購入法が施行されて以降、国等の機関や地方公共団体だけでなく、事業者にもグリーン購入の考え方や取り組みが普及しています。

担当より

グリーン購入法は、国や地方公共団体だけのためにあるわけではありません。
事業者や国民に対しては「果たすべき役割(責務)」とされています。
[義務] 国及び独立行政法人等
[努力義務] 地方公共団体及び地方独立行政法人
[一般的責務] 事業者・国民
※グリーン購入法の改定等の最新情報は、環境省ホームページでチェックできます

紙とグリーン購入について

グリーン購入法の基本方針では、特に重点的に調達を推進すべき環境物品等を「特定調達品目」に定めています。
「紙」はグリーン購入法の特定調達品目に含まれています。そして、これまでは再生紙がその中心的な役割を果たしていました。
しかし今は、古紙だけでなく森林認証材や間伐材や竹等のパルプなども含めて、総合的に評価・選択することが求められるようになっています。
社会の変化や技術の進歩により、環境負荷を低減する選択肢は増えていますが、それは「紙」の使用においても同じなのです。


このように「紙」、「SDGs」、「グリーン購入という法律」は、それぞれが密接に関係にあることがうかがえます。
それでは、私たちが日々働き事業活動を行う上で、具体的に何ができるのか見ていきましょう。

プリンター出力を減らす/デジタル化を推進する

オフィスのプリンターで書類を印刷するのは必要な時だけにします。
また、印刷する場合は、両面印刷を行うなど、紙の使用量を減らす工夫をします。
必要な情報や文書は、できるだけデジタル化して、紙の使用を減らすようにします。例えば、会議資料や報告書などはPDF配信・保管することで、紙を使わずに共有することができます。

リサイクルを推進する

使用済みの紙はリサイクルにまわします。オフィスにリサイクルボックスを設置するなど、従業員にリサイクルの意識を促すことが大切です。

リサイクル推進

使用する紙を循環させる取り組みの例

北九州市の「2021北九州SDGs未来都市アワード」において、企業部門のSDGs大賞を受賞したのは、地域で紙資源を循環させる取り組み「KAMIKURUプロジェクト」(エプソン販売株式会社)です。

このプロジェクトは、事業所・学校・住民などが使用した紙製品を回収し、それを原料に製紙機で再生紙を作し、そしてアップサイクル品として販売するというもの。
プロジェクトに使用する乾式オフィス製紙機は、水をほぼ使わずに使用済みの紙から新たな紙を作ることができるため、より環境負荷の低減が見込まれるとの事です。
また、地域内で一連の紙の循環を実現させることにより、環境意識の啓発や環境教育だけでなく、地域活性化にも繋げています。

[参考]エプソン販売株式会社ホームページ 「KAMIKURU」プロジェクト

担当より

グリーン購入法では、企業がグリーン購入に自主的に取り組むことが期待されています。
グリーン購入法の特定調達品目に沿って紙を調達することで、環境に配慮した調達を行うことができます。

エシカルな紙を使う

「エシカル」とは、英語のethicalが語源で、「道徳的な」「倫理的な」という意味を持ちます。
エシカル紙とは、環境への配慮や社会課題への貢献など、倫理的に責任を持って生産された紙のことを指します。例えば、企業が紙の会社案内や商品パンフレット、パッケージなどを作成する際にエシカル紙を使用することは、環境配慮や社会課題の解決に向けた姿勢を示し、SDGsの取り組みをアピールすることにつながります。

(1)森林認証紙を使う

森林認証紙

森林認証紙は、適切に管理された認証林、再生資源およびその他の管理された供給源からの原材料で作られた紙で、森林破壊に加担するリスクを減らし、森林保全に貢献できます。また、環境ラベルである森林認証マークは認知度も高いため、印刷物に付けると効果的にアピールできます。

森林認証紙について、詳しくはこちらの記事をご覧ください
森林認証のメリットーその活用法を基礎からSDGsとの関係まで解説

(2)非木材紙を使う

竹紙

竹紙は、竹を原料として作られた紙のことを指します。
竹は、成長が早く強い繁殖力を持ち森林や里山を浸食し災害の原因となると考えられています。全国の様々な地域で問題となっている放置竹林の解決につながります。

バガスペーパー

バガスとはサトウキビ搾汁後の残渣(ざんさ)、つまり“カス”のことです。
バガスペーパーは、サトウキビから砂糖を取り出した後に残される茎や葉、種皮などの部分で、多くの場合は廃棄物として扱われるバガスを原料として作られた紙です。

(3)新素材を使う-紙代替

LIMEX(ライメックス)

LIMEXは、日本でも自給自足でき枯渇リスクが非常に低い石灰石を主原料とする「紙代替」となる新素材です。

LIMEXの代表的な特長は次の通りです。

  • 森林資源を使用しない
  • 水をほぼ使用せずに製造できる
  • リサイクル効率が極めて高い
    LIMEXの印刷物を回収し、射出成形などによりプラスチック代替の成形物として再利用することができる

最後に

環境やSDGsに貢献できるエシカルな紙は、その他にもシードペーパー、バナナペーパー、間伐紙、グリーン電力紙など様々なものがあります。
それぞれの特徴を活かし上手に使えば、プロモーション効果と企業姿勢を示す取り組みを両立させることが出来ます。
印刷物を作る時は、いま一度、SDGsへの貢献や環境配慮の観点から紙について検討することをおすすめします。
その際はぜひ、印刷会社にご相談ください。

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この記事を書いた人

このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。