【Uni-Voice入門】ユニボイスとは?基本情報や必要性、対応印刷物を作る前に知っておきたい事を解説

ユニボイスとは
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【この記事は次のような方におすすめです】
  • ユニボイスについて知りたい方
  • ユニボイス対応印刷物を作りたい方
  • ユニボイスに関する情報を収集している方

本記事では、視覚障害をお持ちの方、文字が読みにくい方、日本語が読めない外国の方が、文字情報を音声で取得できるようにする「ユニボイス(Uni-Voice)」について説明します。

ユニボイス対応印刷物について
ユニボイス(uni-voice)対応印刷物作成は、こちらをご覧ください

ユニボイス(Uni-Voice)とは

ユニボイス(Uni-Voice)とは、文字情報を二次元コードに変換する技術です。印刷物上の文字情報を二次元コードに変換し、それをスマートフォンのアプリで読み取ることで、その文字情報を音声として伝えることができるようになります。

※音声コード「Uni-Voice」は特定非営利活動法人日本視覚障がい情報普及支援協会(JAVIS)の登録商標です。

ユニボイスは文字情報を二次元コードに変換し文字情報を音声として伝える

ユニボイスの必要性

ユニボイスが必要な理由はいくつかあります。
まず、視覚障害を持つ人々にとって、文字情報を直接読むことは大変困難です。
ユニボイスを利用することで、スマートフォンで文字情報を読み込み、音声として聴くことができます。
また、文字を読むことが難しい方々にとっても、ユニボイスは非常に有用です。
さらに、日本語が読めない外国の方々にもユニボイスは役立ち、言語の壁を乗り越えて情報を得ることができます。

視覚障害のある方のコミュニケーション手段の充実化に向けて

これまでに障害者基本法(1970年)などにより、視覚障害者の方が必要とする情報へのアクセシビリティーを向上させることやコミュニケーションの手段を充実させることの重要性が認識され、施策が講じられてきました。
このような中、2023年5月には、「障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律案(いわゆる障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法)」が施行されました。

この法律は、障害を持つ人々が情報にアクセスできる環境が整備されることを求めていることから、国や地方公共団体はもとより一般企業でもユニボイスの活用が進んでいます。
ユニボイスを導入することで、企業は文字情報のバリアフリー化やアクセシビリティの向上に貢献することができます。

※障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法の附帯決議として、障害者による情報の取得や利用、円滑な意思疎通への配慮に努めて開発した情報通信機器や技術を活用した役務を優先的に調達する制度、災害時の情報保障などの検討などが付されています。

[補足]参議院予算委員会での質問・答弁で音声コードに言及

障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法の施行に至る中で、2023年3月の参議院予算委員会の中では、内閣総理大臣に対し次のような内容を含む質問がありました。

  • 視覚障害のある方は必ずしも点字を読めるわけではない、また多くの方は音声や拡大文字によって情報を得ている
    (内閣府のホームページに記述がある)
  • 視覚障害がある方の点字識字率は10%程度、また文字を読みづらい人は160万人とも言われている
  • 自治体から届く通知のほとんどに音声コードが付いていないため、何の通知か分からず誤って捨ててしまうこともある

これに対し内閣総理大臣は、「一部の自治体で音声コードを付与する取り組みがおこなわれていると承知している。音声コードの普及をはじめ、このアクセシビリティ向上にむけた施策、これを推進していく観点から、こうした先進的な事例、積極的な横展開するように努力していきたい」と答えました。

ユニボイスの活用について

現在、ユニボイスは公的通知、ハザードマップ、防災ガイドブック、医療機関や飲食店の印刷物、多言語対応の観光ガイドマップなど、さまざまな分野で活用されています。これにより、文字情報のアクセシビリティが向上し、視覚障害のある方や読字が困難な方、外国の方にとって重要な情報アクセス手段となっています。

ユニボイスは、文字情報のバリアフリー化やアクセシビリティの向上に役立つテクノロジーです。
視覚障害のある方々や文字を読むことが難しい方々、日本語が読めない外国の方々にとって、文字情報を得る手段を提供します。情報格差の是正や社会の包摂性向上を実現する一歩となるでしょう。

ユニボイスのルール・注意点

ユニボイス対応の印刷物を制作には、二次元コードを載せる場合の注意点やルールがあります。
まず、コードがきちんと読み込めるようにするため、印刷物上のコードの配置位置に注意が必要です。
印刷用紙の端からコードの中心が縦横25mmの位置に配置し、コードの周囲4mmはテキストや画像・図形等がかからないようにレイアウトするなど配慮しましょう。
また通常、その印刷物がUni-Voiceに対応しているかが視覚障害のある方にも分かるように工夫します。
印刷物に半円の切り欠きを入れ、手に取った人が触れてコードの存在・位置が分かるようにします。
片面のみに音声コードがある場合は、切り欠きを1ヵ所、両面複数ページに音声コードがある場合は上下2か所に切り欠きを入れるなどの配慮が必要です。

最後に

Uni-Voice対応
印刷物制作

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この記事を書いた人

このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。

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