カタログ制作を制作会社に依頼する際の費用は、原稿、ページ数、写真、印刷、校正など複数の要因が組み合わさって変わります。
本記事では、現場で実際に“費用差が生まれやすいポイント”を5つに絞って整理し、どこに気をつければムダのない制作費にできるかを解説します。
※本記事は、当社(ゼンリンプリンテックス)が、流通小売・製造業をはじめとする多様な業種のカタログ制作に携わってきた知見をもとに執筆しています。
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カタログ制作の費用が変動する5つのポイント
①ページ数(ボリューム)
カタログ制作費に最もわかりやすく影響するのが「ページ数」です。
ページが増えれば、デザイン制作、校正作業、編集、画像処理、印刷・製本など、各工程の作業量が比例して増える傾向があるためです。
ページ数と比例して増えるもの
- デザイン制作や修正作業
- 画像処理やDTP作業(印刷用データ作成)の工数
- カタログ構成・情報整理・整合性チェックの時間
- 校正の回数とボリューム
- 印刷・製本費用(用紙・作業費)
ただし、同じページ数でも費用が大きく変わるケースがあります。
例えば同じ「64ページ」でも、特に、掲載点数が多い、デザイン制作ページが多いなどの場合は、費用が大きく変わることがあります。
つまり、ページ数はあくまで見積りを算出するためのベースです。実際の費用は他の要因と組み合わせて決まる点を押さえておく必要があります。
②原稿の状態(内容・完成度)
意外に見落とされがちですが、費用差が生まれやすい要素のひとつが原稿の状態です。
原稿整理の状況、正確さ、情報の抜け漏れ、曖昧さなど、その完成度によって全体の作業量は変わってきます。
原稿が整理されていないと、ページ構成やデザイン処理が都度変わり、レイアウト調整の工数が増えます。
原稿内容が正確でないと、修正と確認を繰り返すことになります。
原稿の不備があると、このような見えにくい作業が発生するので、制作費を左右する“ボトルネック”になりがちです。
見えにくい作業が発生する
- 情報の再整理
- 掲載項目の抜け漏れチェック
- ページ構成の再検討
- デザインの作り直し
- 校正の増加
一方で、情報が正確で、統一フォーマットで支給されるなど、原稿の精度が高いほど制作はスムーズに進みます。
③写真データや撮影
カタログの印象を大きく左右するのが写真です。
写真は読者の第一印象を決める“視覚情報の中心”であり、その品質によってカタログ全体の完成度が変わります。
そのため、撮影の必要性や写真データの状態に応じて、事前準備や関連業務の工数が大きく増減し、制作費にも影響します。
撮影・写真関連の業務
- 撮影(商品撮影・モデル撮影など)
- 撮影用見本の収集・整理
- 撮影リスト・指示書の作成
- スタジオ手配・打合せ、カメラマンへの依頼、立ち会い
- 撮影後のデータ整理
- 画像加工・補正(色調整、切り抜き、合成など)
- 商品写真と原稿品番の突き合わせ
④校正回数・修正フロー
カタログ制作では、校正の回数や修正量も費用に大きく影響します。
特に、原稿が曖昧なまま進行したり、確認フローが多段階だと校正量は一気に増える傾向があります。
校正で費用が増えるケース
- 複数人が別々に赤字を入れる
- 最終段階で構成変更や写真差し替えが発生
- 校正回数や修正量が多い
- カタログの構成や掲載商品の変更が頻繫に発生する
カタログをつくる際には多くの人が関係することが多いため、その分校正が増え負荷がかかる場合が多いです。
⑤印刷仕様(用紙・方式・加工)
印刷費を左右する主な要素は、用紙、印刷・製本、加工の3つです。
おもな印刷関連項目
- 用紙(紙質・紙厚の選択)
- 印刷・製本方式(オフセット/綴じ方の選択)
- 表紙加工(高級感×耐久性に影響)
カタログ印刷の仕様についてはこちらの記事がおすすめです
費用を最適化するための3つの考え方
①まずは目的を決める(最重要)
費用を最も左右するのは仕様でもページ数でもなく、「そのカタログで何を達成したいのか」 という目的です。
目的が曖昧だと、あらゆる判断がブレてしまい、作業量も費用も膨らみます。
②優先順位をつける
“こだわる部分”と“割り切る部分”を決めることが、費用最適化の鍵です。
カタログ制作では、「デザインも写真も用紙も全部こだわりたい!」という要望がどうしても生じますが、限られた予算の中では現実的ではない場面もあります。
とはいえ、コストを抑えすぎて陳腐なカタログになってしまっては本末転倒です。
“投資すべき箇所”を明確にすることができると全体の費用を最適化できます。
③早めに相談する
- 原稿整理が終わっていない状態での依頼
- 校正ルールが未確定
- 仕様が未決定のまま進行したいという依頼
これらはすべて、大きな手戻り=費用増につながる典型例です。
制作会社としても対応が難しく、結果として“後半のリスク”を見越した見積もりになってしまうことがあります。
だからこそ、早い段階で相談し、どこを効率化すればコストを抑えられるのかを一緒に整理しておくことが、最終的にもっとも費用対効果の高い進め方になります。
社内コスト
カタログ制作の費用は、外部へ依頼する“制作費”だけで決まるわけではありません。
原稿整理・内容確認・掲載情報のすり合わせなど、社内で発生する見えない作業(社内工数)も、実は全体コストに大きく影響します。
社内の準備が不十分なまま制作を進めてしまうと、何度も確認が必要になる、情報の整合性を取るのに手間がかかる、その結果、外部とのやり取りも増える。このような形で作業が複雑化し、結果として手間・時間・制作費(外注費)が膨らんでいくことがあります。
カタログ制作は“準備”でコストが決まる
カタログ制作の費用は、ページ数や仕様だけでなく、制作工程によって大きく変動します。これらの要素を“制作途中”で調整しようとすると、手戻りが発生し、費用は膨らみます。逆に、目的を明確にし、優先順位を決めたうえで早い段階から制作会社に相談することで、費用を抑えつつ、質の高いカタログを作ることができます。
カタログ印刷のことはぜひゼンリンプリンテックスにお気軽にご相談ください。
カタログは制作も印刷もゼンリンプリンテックス
| 社名 | 株式会社ゼンリンプリンテックス |
| URL | https://zpx.co.jp/ |
| 設立 | 1947年 9月 |
| 事業所 | 東京、福岡、熊本 |
| 関係会社 | 株式会社ゼンリン、株式会社ゼンリンデータコム、株式会社ジオ技術研究所など 関係会社一覧 当社は、株式会社ゼンリン(東京証券取引所プライム市場)のグループ会社です |

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