わかりやすい会社案内のためのポイント7選-会社案内と会社概要の違いも解説

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この記事でわかること

この記事でわかることの説明

会社案内は企業の魅力や強みを効果的に伝えるためのツールであり、企業の顔とも言えます。しかし、情報が詰め込まれすぎていたり、デザインに偏りすぎていたりして伝わりにくい会社案内となってしまうことがあります。
本記事では、「わかりやすい会社案内」という観点から掘り下げ、会社案内の本来の目的を達成するためのポイントについて考えていきます。

【この記事でわかること】
  • わかりやすい会社案内はどういうものか
  • 会社案内と会社概要資料の違い
  • 会社案内を作る時のポイント

【サービス概要資料】会社案内作成

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    わかりやすい会社案内と会社概要資料の違い

    わかりやすい会社案内と会社概要は同じか

    「わかりやすい会社案内」と聞くと、いわゆる「会社概要資料」を思い浮かべる方が多いようです。しかし、ここで言う「わかりやすい会社案内」は「会社概要資料」とは別のものです。

    会社概要資料とは

    会社概要は、企業の基本的な情報を簡潔に伝えるためのものです。会社のプロフィールと考えればわかりやすいでしょう。
    会社概要は次のような情報を記載し、相手に自社を知ってもらうために基本的な情報を簡潔にまとめたものです。

    • 会社名
    • 本社や事業所の所在地
    • 代表者
    • 設立年月日
    • 資本金、売上高、従業員数
    • 事業内容
    • 関連会社

    会社案内とは

    一方、会社案内は、企業の魅力や強みなどを伝えるためのツールです。企業のミッションやビジョン、製品・サービスの特徴、実績と信頼性、社会貢献活動、将来の展望など、より詳細で多面的な情報を提供するものです。もちろん、通常は、会社の基本的な情報や会社概要についても記載します。
    これにより、潜在的な顧客やパートナー、投資家に対して、企業の魅力を効果的に伝えることができます。
    会社案内が通常パンフレットやリーフレットという形で作成されるのは、このような目的があるため、ある程度の紙面(ページ数)が必要となるためです。

    会社概要資料の限界

    会社概要は企業の基本情報を簡潔に伝えるためのものですが、その情報量は限られており、企業の魅力や強みを十分に表現するには不十分です。一見すると他社と同じような事業内容であっても、企業は独自の強みや専門的な技術を持っていることが多くあります。こうした企業にとって、会社概要だけではその本質や魅力を伝えきれていない可能性が高いでしょう。

    BtoB企業が新規開拓を行う場合

    BtoB企業では、しばしば、新規顧客獲得や既存顧客における別事業部への展開を図るための営業活動を行います。そのような時には会社案内が有用となるでしょう。もちろん、製品やサービスのパンフレットも重要です。それに加えて、BtoB取引には以下のような特徴があるため、会社案内が特に役立ちます。

    BtoB(企業間)取引の特徴

    • 購入までのプロセスが複雑で時間を要する
    • 担当者と意思決定者が異なる場合が多く、複数の関与者が存在する
    • 合理的な説明が必要で、信頼性が重視される傾向がある
    • 意思決定には、企業間の関係性が関与することがある
    • 取引額が高額になる場合が多い
    • 契約後は取引が中長期になることが多い

    このような特徴を考慮すると、会社案内が役に立つ場面は多いでしょう。特に、企業の信頼性や実績を強調することで、顧客に安心感を与え、取引の成立を促進する効果があります。

    わかりやすい会社案内とは

    では、会社案内に多くの情報をただ盛り込めば良いかというと、そういうわけではありません。
    会社案内においては、「わかりやすい」ということが重要な要素です。
    ここでは、「わかりやすい会社案内」とはどのようなものかを考えていきます。

    わかりやすい会社案内とは何かを解説

    わかりやすい=情報が整理されたもの?

    社長挨拶、事業内容、製品情報、サービス案内、経営理念・ミッション、会社概要、沿革、主要取引先、役員・組織構成などの事実を整理し、見た目良くきれいに並べたものがわかりやすい会社案内でしょうか。残念ながら、それだけでは「わかりやすい会社案内」とは言えません。

    確かに、きれいに配置された情報は「読みやすい」とは言えるでしょう。しかし、それだけでは本当にわかりやすいとは言えません。情報をただきれいに配置したデザインやレイアウトだけで満足してしまうことが多いのですが、それでは不十分なのです。

    わかりやすい会社案内なら会社の魅力も伝わる

    「わかりやすい」会社案内とは、読みやすさや見やすさだけでなく、その企業の魅力が十分に伝わるものを指します。
    企業の情報が正確に伝わり、その魅力が正当に理解されることで初めて「わかりやすい」と言えるのです。

    読者にとってわかりやすければ、伝えたいことが確実に伝わるはずです。したがって、会社案内を作成する際には、手に取った人が必要とする情報だけでなく、その企業の独自の魅力や強みを効果的に伝えることが重要です。

    先述のようなBtoB企業の営業マンにとって、このような点を考慮して作成された会社案内でなければ、営業ツールとしては使いにくいでしょう。営業マンは単に会社概要を伝えることが仕事ではありません。自社の魅力が伝わらない会社案内は、営業ツールとして物足りなさを感じることでしょう。

    このような状況を変えるためには、会社案内に対する見方を少し変えてみる必要があります。

    わかりやすい会社案内でおさえるべきポイント7選

    わかりやすい会社案内のポイントを解説

    ここでは、「わかりやすい会社案内」を作成するためには、どのような点を考慮すれば良いのかについて、ポイントを7つ紹介します。

    1.会社案内の目的・対象者(ターゲット)を明確にする

    会社案内の目的を明確にすることは非常に重要です。目的やターゲットを明確にすることで、情報の優先順位やコンテンツ設計やビジュアル設計についても適切に調整することができ、その結果、企業のメッセージを的確に伝え、読者に必要な情報を効果的に提供することができます。

    営業向け会社案内

    営業活動に活かすことをメインに考えた会社案内では、事業内容や製品・サービスの強みをアピールし、会社の信頼を得ることを主な目的としています。

    採用向け会社案内

    採用活動に特化した内容で、企業の魅力を伝え、応募を促進することを目的とした会社案内です。企業理念、ビジョン、事業内容、社風、福利厚生、社員インタビューなどを盛り込み、将来の社員となる学生や転職希望者に企業の魅力をアピールします。

    広報向け会社案内

    広報用の会社案内は、企業のブランドイメージや信頼性を高めるために多様な場面で使用されます。メディア対応、投資家向けなど企業の多様なコミュニケーションニーズに対応します。

    2.企業理念やビジョンを明確にする

    企業の理念やミッション、ビジョンを明確に示すことで、企業が何を目指しているのか、どのような価値観を持っているのかを伝えることができます。これにより、読者は企業の方向性や価値観に共感しやすくなります。

    3.製品・サービスを具体的に紹介する

    製品やサービスの特徴を具体的に説明し、その独自性や強みをアピールします。例えば、技術的な優位性や市場での実績を具体的なデータや事例を交えて紹介することで、信頼性を高めることができます。

    4.専門的な内容は理解しやすくする

    企業の業務内容が専門的であればあるほど、それをわかりやすく説明することは難しくなります。専門用語の解説やわかりやすい言い換え、図や写真、インフォグラフィックの活用、具体的な成功事例やエピソードの紹介など、多様な手法を駆使して、わかりやすく伝える努力が求められます。

    5.デザインと内容のバランス

    会社案内のわかりやすさを実現するためには、デザインと内容のバランスが重要です。過度なデザインは内容の理解を妨げることがありますが、適切なデザインは情報を補完し、視覚的にわかりやすく伝えることができます。読みやすさを重視しつつ、視覚的な魅力も追求することで、効果的な会社案内が完成します。

    6.物語で伝える

    企業の歴史、理念、ビジョン、製品・サービスについて物語形式で伝えることで、読者の心を掴むことができます。単に情報を羅列するのではなく、企業の歩みや理念、社員の想いをストーリーとして語ることで、読者は企業への理解を深め、共感することができます。

    7.継続的に改善する

    既存のお客様に実際に読んでもらい、分かりやすいか、興味を持てるかなどの意見を聞くことで、会社案内の内容を継続的に改善していくことも大切です。

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    会社案内作成でよくある相談

    会社案内の作成でよくある相談例を紹介

    ここでは、会社案内の作成にあたって、よくいただくご相談の内容をいくつかご紹介します。

    広報担当の
    お客様

    【質問1】
    会社案内で自社の特徴を打ち出したい。でも結局、情報を羅列した会社案内になってしまうのですが。

    担当より

    まずは、貴社が顧客に提供できる価値(USP)を明確にすることを考えてみてはいかがでしょうか。

    USPを顧客目線で考える

    会社案内に製品やサービスを並べるだけでは、他社との違いをアピールすることはできません。会社案内には、自社やそのサービス・製品の強みを打ち出すことが重要です。
    この強みはUSP(Unique Selling Proposition)と呼ばれ、自社が提供できる独自の価値や魅力を明確にし、他社との違いをアピールするという考え方に基づきます。

    特に、製品やサービスが一般化し競合他社との明確な差別化がしにくい(コモディティ化している)場合は、自社や製品・サービスをひと通り説明しても他社と同一視されがちです。
    また、自社が他社と何が違うのか、自社の強みは何か「自分たちのことがよくわからない」という状況も、実はよくあることです。

    このような時に大切なのは、「顧客目線」で考えることです。自分たちが当たり前だと思っていることが、実は顧客にとっての大きなベネフィットである場合があります。
    実際、あなたの会社と継続的に取引している顧客がいるのであれば、何らかの価値を提供しており、あなたの会社を選ぶ理由があるはずです。
    顧客と日々接している営業担当者であればそれを肌で感じていますから、話を聞いてみると良いでしょう。可能であれば、実際に顧客に聞いてみることもおすすめです。
    そして、自社の価値を明確にし、それをコピーやデザインで表現するようにしてみてはいかがでしょうか。


    営業担当の
    お客様

    【質問2】
    掲載したい内容がたくさんある。ページ数をもっと増やした方がいいでしょうか?

    担当より

    読み手の目線で情報を整理、コピーやデザインを工夫してみましょう

    読み手の目線でわかりやすさを考える

    専門的な業種などの場合、製品やサービスを詳しく説明しようとして、あれもこれもと文字数が多くなり読みにくい会社案内となってしまうケースがあります。
    なるべく詳しく伝えたいという気持ちはよくわかります。
    しかし、あなたなら、文字だらけの会社案内を受け取った時、それを読みたいと思うでしょうか。
    よほどその企業に関心がある場合を除いて、すべてに目を通してもらうことは難しいでしょう。
    また、いくらページ数を増やしたとしてもよほど読み手が欲する情報でない限り伝わりません。
    このような時は読み手(顧客)の目線で情報を整理し、それをコピーやデザインを駆使して読み手にとってわかりやすく伝わるようにします。特に、読み手の意思決定に関わる部分は徹底的に精査するようにします。

    まとめ

    わかりやすい会社案内のつくり方のまとめ

    企業の魅力や強みを効果的に伝えるための会社案内は、単に情報を詰め込むだけでは不十分です。読者が必要とする情報を的確に選び、整理し、わかりやすく伝えることが重要です。この記事で述べたポイントを振り返り、効果的な会社案内を作成するための要点をまとめます。

    1. 会社案内の目的・ターゲットを明確にする
    2. 企業理念とビジョンを明確にする
    3. 製品・サービスを具体的に紹介する
    4. 専門的な内容は理解しやすくする
    5. デザインと内容のバランスを取る
    6. 物語で伝える
    7. 継続的に改善する

    会社案内は企業の顔であり、ブランドイメージや信頼性を高めるための重要なツールです。この記事で紹介したポイントを参考にして、企業の魅力を最大限に引き出し、わかりやすく伝える会社案内を作成してください。これにより、読者に企業の強みや価値をしっかりと伝え、ビジネスの成功に繋げることができるでしょう。

    本記事があなたの会社案内づくりのお役にたてば幸いです。

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      この記事を書いた人

      このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。