効果的な「商品パンフレット」の作り方-成功の架け橋とするための重要ポイントを解説

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本記事では、商品パンフレットの作り方について詳しく解説します。
商品パンフレット作成における基本や作成手順を説明しながら、その中で作成のコツやポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

パンフレットはデザインと印刷品質が大事
ゼンリンプリンテックスの商品パンフレット作成

商品パンフレットの基礎知識-目的と役割を理解する

商品パンフレットとは何か

商品パンフレットとは何か

商品パンフレットは、商品の魅力を効果的に伝えるための印刷物であり、eBook(デジタルブック)などデジタル形式でも作成されています。
企業は主に、自社の商品やサービスを顧客に紹介し、購買意欲を高めるために商品パンフレットを作成します。商品パンフレットは企業のブランドイメージを強化し、顧客との関係を深める販売促進の重要なツールです。
商品パンフレットは、写真、イラスト、テキストなどを用いて、商品の機能、特徴、メリット、使用方法などをわかりやすく説明し、企業や商品のブランドイメージや価値観を伝える役割も担います。

商品パンフレットを作成する目的・役割

商品パンフレットを作成する目的・役割

商品パンフレットは、さまざまな目的・用途で作成されます。主な目的としては、以下のようなものがあります。

  • 新規顧客獲得
    新しい商品を顧客に紹介し、購買意欲を高め、新規顧客を獲得します。
  • 販売促進
    商品の魅力や利点をアピールし、商品の販売を促進します。
  • 情報提供による顧客関係強化
    既存顧客等に新商品や新サービス、キャンペーン情報などを提供し、顧客満足度を高め関係強化を図ります。
  • 競合との差別化
    独自性の高い商品をアピールするためのツールとして使用します。
  • ブランドイメージ向上
    商品を通じてブランドイメージや価値観を顧客に伝えるためのツールとして使用します。

商品パンフレットは、顧客に商品やサービスの存在を知らしめ興味関心をひき、購買意欲を高める効果があります。
また、顧客とのコミュニケーションを円滑にする役割も担います。例えば、商品の使用方法や特徴を分かりやすく説明することで、顧客の理解を深め、満足度を高めることができます。
さらに、パンフレットは企業の信頼性やイメージを構築する上で重要な役割を果たします。洗練されたデザインや質の高いコンテンツは、企業のブランドイメージを向上させ、顧客からの信頼を獲得するのに役立ちます。

ですから、商品パンフレットは、これらの目的を達成するために、ターゲット顧客層や商品の特徴に合わせて、適切な内容とデザインで作成する必要があるのです。

よくある質問:商品パンフレットと商品カタログの違いとは?

商品パンフレットとカタログは、どちらも商品を紹介するための印刷物ですが、目的や内容、構成においていくつかの違いがあります。
一般的な商品パンフレットと商品カタログの違いについて説明します。

商品パンフレットと商品カタログの違い

商品パンフレット

まず、商品パンフレットは前述のとおり、特定の商品やサービスに焦点を当て、その魅力や特徴を詳細に説明することを目的としています。たとえば、新商品やキャンペーン商品を紹介する際には、視覚的に魅力的なデザインとともに、使用シーンや顧客の声を取り入れ、感情に訴えるデザインやコンテンツが多くなります。これにより、消費者の購買意欲を高めることができます。

商品カタログ

一方、商品カタログは一覧性を重視し、複数の商品を総合的に紹介するためのツールとされることが多いです。
製品カテゴリーごとに整理されており、各商品の基本情報(名称、価格、簡単な説明、写真など)を一覧形式で提供します。
技術的なスペックや詳細な寸法、素材なども含まれていることが多く、企業の購買担当者や技術者が必要な情報をすばやく見つけることができます。カタログは、幅広い商品情報を一冊にまとめて提供し、目的の商品を簡単に見つけられるように設計されます。

ところで「カタログ化する」という表現がありますが、カタログの持つ一覧性、総合性、構造化、利便性の特性に基づいたものと言えるでしょう。

▼カタログについてはこちらの記事がおすすめです

ご参考に:製品パンフレットと商品パンフレットの違い

「製品」は、おもに自社で原料等を加工・製造したもの(自社製造品)を指し、「商品」は外部から調達し販売するものを指す場合があります。(ただし、この区別は業種や企業によって異なることがあるため、パンフレットを作成する際には、対象とする製品や商品の特性に応じた内容が求められます。)
この観点からすると、製品パンフレットはBtoB(企業間)取引でよく用いられ、自社製品の技術的優位性や品質管理、製造プロセスなど、信頼性に重点を置いて制作されるものといえます。製品パンフレットか商品パンフレットにこだわりすぎず、目的を明確に定め、その達成に必要な内容を適切なデザインで表現することが大切です。

効果的な商品パンフレットの特徴

効果的な商品パンフレットは、単に商品やサービスの情報羅列ではなく、顧客の心をつかむ魅力的な要素が盛り込まれている必要があります。
ここでは効果的な商品パンフレットの特徴をいくつかご紹介します。

1.魅力的なデザイン

パンフレットのデザインは、顧客の第一印象を大きく左右します。視覚的に美しく、洗練されたデザインは、顧客の興味関心を引き付け、読み進める意欲を高めます。写真やイラスト、フォント、レイアウトなど、あらゆる要素を効果的に組み合わせることで、魅力的なパンフレットを作成することができます。

2.わかりやすく伝わる

パンフレットの内容は、顧客にとって分かりやすく、簡潔にまとめられている必要があります。商品やサービスのメリット、特徴、価格などを、わかりやすくで明瞭な言葉で説明し、顧客が求める情報を的確に提供することで、信頼感と安心感を与えることができます。
また、わかりやすく伝えるためには、デザインにも配慮しなければなりません。
デザインによって、目的の達成や課題解決のために色・形・見せ方等の標準化されたルールやテクニックを用い、ビジュアルを通して印象を操作し、言葉で伝わりにくい情報をわかりやすく伝えることができます。

3.ターゲット層への訴求

商品パンフレットは、しばしば特定のターゲット層に向けて作成されます。そのため、ターゲット層のニーズや関心に合わせた内容にする必要があります。ターゲット層の年齢、性別、職業、趣味などを考慮し、興味関心を引き付けられるようなデザインで情報を提供するようにします。具体的な人物像を設定することもおすすめです。

4.行動喚起

商品パンフレットは、顧客に何らかの行動を起こしてもらうことを目的としています。(決して本棚に飾ってもらうことが目的ではないはずです)
そのため、パンフレットの最後に、顧客に期待される行動を促す言葉や情報を盛り込みましょう。例えば、商品購入の案内、問い合わせの呼びかけ、ウェブサイトへのアクセスを促すなど、具体的な行動を促すことで、パンフレットの効果を高めることができます。

商品パンフレット作成の手順とポイントを解説

ステップ1:目的とターゲットを明確にする

商品パンフレットは目的とターゲットを明確にする

商品パンフレット作成は、まず目的とターゲットを明確にすることからはじめます。すでにあるパンフレットをリニューアルする場合は、そもそも何のために商品パンフレットを作るのか、パンフレットを作ること自体がゴールになっていないかを確認する良い機会にもなるはずです。

  • 商品パンフレットを作る目的
    パンフレットを作成する目的は何ですか?新規顧客獲得、既存顧客への情報提供、ブランドイメージ向上など、目的を明確にすることで、パンフレットの内容やデザインの方向性が決まります。
  • ターゲット
    パンフレットを誰に届けたいですか?ターゲット顧客層を明確にすることで、顧客のニーズや興味関心に合わせた内容やデザインにすることができます。

目的とターゲットを明確にすることで、顧客に響く効果的なパンフレットを作成することができます。

ステップ2:掲載する情報を整理する

商品パンフレットは掲載する情報を整理する

目的とターゲットが明確になったら、次にコンテンツを整理します。

  • 掲載する情報を検討する
    商品の機能、特徴、メリット、顧客が得られるメリット、独自の強み、企業情報、問い合わせ先など、読む人が知りたい情報を含めるようにします。
  • 情報を整理する
    顧客が求める情報を、簡潔で分かりやすい言葉で説明します。複雑な情報は、図表やグラフなどを活用し視覚的に分かりやすく整理しましょう。
  • 情報の流れを意識する
    読み手が情報をスムーズに理解できるように、情報の流れを意識するようにします。顧客の行動を誘導するレイアウトや、視線を意識した設計が重要です。

ステップ3:デザイン・レイアウトを作成する

コンテンツが整理できたら、デザインとレイアウトを作成します。
商品パンフレットは、顧客の目にとまり、興味を持ってもらうことが重要です。そのため、視覚的にも魅力的なデザインを目指すことが大切です。商品パンフレットを作成する際には押さえるべきポイントを、具体的に見ていきましょう。

読みやすく魅力的なデザインのために

  • レイアウト
    限られた紙面のどこに何をどのように配置するかという紙面設計のことを指します。情報を視覚的に伝達するためにはよく考える必要があります。
  • 余白
    レイアウト内の要素間の空きやギャップを意図的に使用することで、可読性を向上させ、デザインにメリハリを与え、情報を整理することができます。
  • フォントやタイポグラフィ
    フォントは、文字の読みやすさや印象に影響を与えます。商品のイメージに合ったフォントを選び、見やすく、読みやすいものを選ぶと良いでしょう。また、フォントの選択に加えて、文字の大きさ・太さ、文章のレイアウトなどを整えることで、文字を読みやすくしたり、パンフレットの一貫性を形成するタイポグラフィにも配慮する必要があります。
  • 写真やイラスト
    商品の魅力を最大限に引き出すために、高画質の写真やイラストを使用しましょう。商品の機能や特徴が分かりやすく、美しく表現されるように、適切な写真やイラストを選ぶようにします。
  • 色使い
    色は、見る人の感情や印象に大きな影響を与えます。色使いを意識することで、イメージを効果的にコントロールできます。例えば、高級感を演出したい場合は、黒や金などの落ち着いた色を使用し、親しみやすさを演出したい場合は、パステルカラーなどを使用するなど、対象の商品や目的、ターゲット顧客層に合わせた色を使うようにします。

ステップ4:校正(デザイン、文字、印刷の色)

商品パンフレットは校正(デザイン、文字、印刷の色)を行う

デザイン・レイアウト、文章の誤字脱字、実際に印刷した際の色など、関係者間で確認するために校正を行います。
なお、印刷物の色確認は「色校正」と呼ばれ、簡易的なものから、実際の印刷機・印刷用紙で刷るものまであります。
詳しくは、こちらの記事、【色校正とは何か】本当に必要なのか?色校正の意味や種類と違い・修正指示の方法を印刷会社が解説 をご覧ください。

ステップ5:印刷・製本、表紙の加工など(印刷会社)

内容の確認がすべて完了したらいよいよ印刷となります。印刷会社は、得意とする分野が異なる場合がありますが、商品パンフレットの場合は、印刷の品質が高い会社を選ぶことをおすすめします。
せっかく作ったお気に入りのデザインが、印刷してみたら残念なものにならないように、ぜひ印刷品質で会社を選んでみてはいかがでしょうか。できれば、商品パンフレット作成を開始すると同時に、比較的早い段階で印刷会社に相談することをおすすめします。相談した際に、印刷用紙や印刷加工のアドバイスをもらえるでしょう。そうすると、その印刷用紙や加工方法を加味してデザインを検討できるようになるからです。

  • 印刷会社との打ち合わせ
    印刷会社に印刷仕様を伝え、見積もりを取りましょう。印刷会社には、印刷方法、用紙の種類、印刷色、仕上げなど、さまざまな選択肢があります。加工には、断裁、折り、抜き、箔押しなど、さまざまな方法があります。パンフレットの目的や予算を考慮して適切な仕様や加工を施しましょう。
  • 印刷用データ作成:
    印刷のみ依頼する場合は、印刷会社が指定するデータ形式で、印刷データを作成しましょう。(印刷会社にデザイン制作から依頼する場合はその必要はありません)
    データ形式や解像度などが間違っていると、印刷品質が低下する可能性があります。

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商品パンフレットの活用方法

商品パンフレットは、直接手渡しや郵送、イベントでの配布、デジタル配布など、さまざまな方法で活用できます。パンフレットの目的、ターゲット層、予算を考慮し、最適な配布方法を選びましょう。

商談などで顧客に手渡しする

顧客に直接パンフレットを手渡すことは、内容を説明しながら相手に届けることができるため非常に効果的です。ただし、配布範囲が限定される点がデメリットです。

見込み顧客などに送付する

遠方の顧客や見込み顧客に対して商品パンフレットを送付することで、広範囲にパンフレットを届けることができます。直接顧客とパンフレットを見ながら話ができるわけではないので、次の行動を喚起することも大切です。

イベントでの配布する

展示会やセミナーなどのイベントで多くの顧客に配布できます。イベントの規模やターゲット層によって、配布効果が変わるため、事前にイベントの特性を把握することも大切です。

ウェブサイトに設置する

ウェブサイトにパンフレットを設置することで、顧客はいつでもアクセスできるようになります。
PDFとして表示しそれをダウンロードできるようことができますが、この時にぜひ検討いただきたいのが、eBook(デジタルブック)です。
eBookは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスで閲覧できるデジタルコンテンツです。特徴的なのは、Web上でまるで紙媒体を読んでいるかのようにページをめくるような感覚で利用できる点です。
紙の商品パンフレットと同じ感覚で閲覧しつつも、デジタルならではの機能があり、拡大・縮小、検索、ページ印刷といった操作が可能です。また、動画を埋め込むこともできるため非常に便利です。

商品パンフレット作成で避けるべき失敗

商品パンフレット作成で避けるべき失敗とは

商品パンフレットを作成する際に、避けるべき失敗をいくつか紹介します。

  • 目的やターゲットが不明確
    目的やターゲットが不明確なまま作成すると、顧客に響かないパンフレットになってしまいます。
  • 情報が整理されていない
    情報が整理されていないと、顧客はパンフレットの内容を理解することができません。
  • デザインが魅力的でない
    デザインが魅力的でないパンフレットは、顧客の目にとまりません。
  • 印刷品質が低い
    印刷品質が低いパンフレットは、顧客に企業の信頼性やブランド価値を低下させる印象を与えることがあります。
  • 誤字脱字がある
    誤字脱字やレイアウトのミスは、企業の信頼性を損なう可能性があります。
  • 配布方法が適切でない
    配布方法が適切でない場合、パンフレットは顧客に届きません。

これらの失敗を避けるために、事前にしっかりと計画を立て、慎重に作成することが重要です。

まとめ

商品パンフレットを作成する上で、成功の鍵となる重要なポイントをまとめます。

  • 目的とターゲットを明確にする
    パンフレットを作成する目的とターゲット顧客層を明確にすることで、顧客のニーズに応えられる効果的なパンフレットを作成できます。
  • 顧客のニーズを理解する
    顧客がどのようなニーズや課題を抱えているのかを理解し、商品がどのように役に立つのかを具体的に伝えましょう。
  • 視覚的に魅力的なデザインにする
    高画質の写真やイラスト、効果的な色使い、適切なフォント、余白などを活用して、顧客の目をひく視覚的に魅力的なデザインにしましょう。
  • 情報を整理して分かりやすくする
    顧客が情報を理解しやすく、興味を持続させるようなレイアウトにしましょう。見出しやタイトル、図表などを効果的に活用して情報を整理しましょう。
  • 物語を語る
    商品のストーリーを語り、顧客に共感してもらえるようなパンフレットを作成しましょう。
  • 印刷品質にこだわる
    信頼できる印刷会社に相談し、高品質な印刷を行いましょう。印刷方法、用紙の種類、印刷色などを慎重に検討しましょう。
  • 配布方法を検討する
    顧客層や目的を考慮し、適切な配布方法を選びましょう。

これらのポイントを意識することで、顧客に響く効果的な商品パンフレットを作成することができます。
本記事があなたの商品パンフレットづくりのお役にたてば幸いです。

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この記事を書いた人

このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。