- これからパンフレットを作成するご担当者
- パンフレット作成をどこに依頼するか迷っている方
- そもそもパンフレットとは何かを知りたい方
- 販促・宣伝、広報のご担当者
本記事では、パンフレットのつくり方がひと通り分かるように、お客様からの質問や疑問を交えながらわかりやすく解説します。多くのパンフレットを手がける印刷会社だからこそご提供できる情報です。
ゼンリンプリンテックスなら、
パンフレットのデザインから印刷までワンストップで
メッセージが伝わるデザイン、デザインを生かす印刷表現技術でお客様らしいパンフレットを作成します。
「印刷会社だからこそ」の最適な印刷用紙や、印刷加工までお任せください。
パンフレットとは
パンフレットは英語のpamphletから来ており、小冊子のことを表しています。(実際にはbrochureという表現が多く用いられる)
パンフレットの定義としては「数ページから数十ページと、ページ数が少なく、針金などの簡易な方法で綴じた(中綴じ)、または折った紙を綴じずに重ねた、おもに宣伝用に用いられる小冊子」とされています。
パンフレットと混同されやすいものにリーフレットがあります。
リーフレットは「一枚の紙を折って冊子の形状にした宣伝などに使用する印刷物」とされています。
パンフレットとリーフレットの違いについては、こちらの記事をご覧ください
パンフレットとリーフレットの違いとは?特徴・用途をわかりやすく解説
パンフレットの種類
会社案内パンフレット
会社案内パンフレットは、はじめて顧客と接点をもつ際に自社を紹介・説明するためのツールで、企業の第一印象を決め、顧客に渡した後にも手元に長く残る重要なものです。
会社案内の役割は、まず自社のメッセージを伝え自社のことをよく知ってもらうこと、そして、自社に対する不安を払拭し、信頼性や企業価値の向上につなげることです。
そのため、掲載する内容や構成、デザインをよく考えて作成する必要があります。
- 目的や用途、ペルソナを設定し、掲載する内容の要点をおさえる
- デザインは企業のブランドイメージを表現しつつ信頼を感じさせるものに
- 印刷用紙や表紙加工を工夫する
まずは基本としてこのような事に気を付けると良いでしょう。
【会社案内について】もっと詳しく知りたい方はこちら
会社案内パンフレットの作り方-会社案内の種類と役割、デザインや作成のポイント、紙の選び方まで解説
「わかりやすい会社案内」についてはこちらが参考になります
「わかりやすい会社案内」のポイント7選!わかりやすい会社案内とは何か?会社案内と会社概要の違い、作成時のポイントも解説
会社案内とホームページの相互連携を考えることで、より効果的にプロモーションを展開することが可能になります。また、会社案内とホームページを同時にリニューアルすることは、企業にとって多くのメリットがあります。
【会社案内とホームページの関係】もっと詳しく知りたい方はこちら
会社案内とホームページの関係|ホームページがあれば会社案内は不要?
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学校案内パンフレット
学校案内パンフレットには、生徒が必要とする情報をとにかく載せれば良いというものではありません。
ただ情報を詰め込んでいるような学校案内は、生徒が読み進めていくうちに飽きてしまうでしょうし、何よりそのような学校に入学したいと思うでしょうか。
学校案内パンフレットは、あらたな入学者を募るために、学校の様子や学校の価値を伝える重要なツールです。
だからこそ、手に取る生徒とその保護者の興味を引き、行動を喚起するために企画やデザイン、そして印刷物としてのクオリティを高めていく必要があります。
学校案内についてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください
魅力的な学校案内をつくる方法-掲載内容やデザイン・印刷を解説
【無料資料】チェックリスト付「ブランド視点でつくる学校案内」
病院パンフレット
総合病院・クリニック・歯科医院など多くの医療機関で活用される病院パンフレットは、集患や人材確保に活用されています。
医療機関で使用されるパンフレットには、総合案内(患者・医療機関などで幅広く使用)や診療案内(患者や家族向け)、採用案内(就活学生など求職者向け)などの種類があります。
- 「安心」「信頼」を感じられるデザインが基本
- コンセプトをしっかり決めてデザインする
- マーケティングの視点を取り入れてみる
パンフレットの作成やリニューアルは、自社(自院)を客観的に見つめ直す機会と考えましょう。
病院案内パンフレットについてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください
病院・医療機関のパンフレットーデザイン・作成のポイントを解説
商品パンフレット
新商品など自社の製品やサービスを説明するためのBtoBの営業ツールとして、商談やイベント・展示会など様々な場面で使用されます。またBtoC企業においても、小売店や飲食店では取り扱う商品やメニュー・コースを紹介するものや、メーカーは商品の魅力をアピールするために作成します。
商品パンフレットについて詳しく知りたい方はこちら
「商品パンフレット」の作り方-成功の架け橋となる重要ポイントを解説
パンフレットに掲載する内容
パンフレットはリーフレットやチラシと比較し、ある程度のページ数を確保できるため、デザイン表現やレイアウトの自由度が高く、多くの情報を複数ページにわたって体系的に表現するのに適しています。
その会社が提供する特定の製品(商品)・サービスの詳細を掲載し深い理解、またはもっと知りたい・欲しいと感じさせる内容にします。
パンフレットとカタログの違い
パンフレットは前述のような特徴がありますが、一方でカタログは、取り扱っている商品を一覧として見せ、探しやすいように作られます。そして、自社商品やサービスのスペックや特徴、価格を中心に網羅的に掲載し、商品・サービスを比較・検討、選択してもらい注文につなげることを目的としています。
商品・サービスごとにパンフレットを用意しているが、商品・製品のラインアップをまとめて見られるカタログがなかったら、お客様はパンフレットを棚から一つひとつ取り出して、その中から目的の商品・サービスを見つけ出さなければなりません。
取り扱う商品やサービスは増えてきた時は、お客様の手元に残り利便性の高いカタログが効果を発揮します。
カタログのことを詳しく知りたい方には、こちらの記事がおすすめです
カタログの作り方|カタログ作成の基本とコツー目的・役割・デザイン・作成の流れがわかる
パンフレットのデザイン
パンフレットを作成する際、おしゃれで格好よくて一目置かれるものにしたいと、デザインへのこだわりが出てくるものです。
デザインは本来、目的達成や課題解決に向けて、ビジュアルを通じてわかりやすく伝えるためのもの。
パンフレットのデザインでも、パンフレット作成の目的やターゲットユーザー、伝えたいことを予め明確にしておき、そこから逸脱することのないようにしなければなりません。
パンフレットのデザインの基本
パンフレットを作る上で意識したいデザインの基本をいくつか紹介します。
知っておくことで、デザイナーと打合せを行う際に、デザイン意図の理解などで役立ちます。
- 配色の基本を意識する
- 同系色でまとめ、強調したいところにアクセントカラーを加えメリハリを出す
- ベースカラー70%、メインカラー(タイトルなど)25%、アクセントカラー(注目させたい部分)5%の割合を意識する
- 与えたい印象を考えて色を選ぶ
- 適切な余白を設ける
- 一つひとつの情報がまとまって読みやすくなる
- 紙面全体のバランスが取れ、じっくり読まれやすくなる
- 写真やイラストは目をひきつける
- 何を伝えたいかを明確にして写真を選ぶ
- 写真のクオリティ・配置も十分に配慮する
- 書体の選択や文字間・行間を意識
- 読みやすさや与える印象に影響する
- 書体はターゲットや与えたいイメージを考慮して決める
- ユニバーサルデザインの視点を取り入れる
- 読者の多様性を考慮し、特定の人とその他の人を含めたすべての人が見やすいデザインを意識する
- 見やすく誤読しにくいUD(ユニバーサルデザイン)フォントを使用する
- 色の見え方を理解し、色使いに配慮する(カラーユニバーサルデザイン)
デザインについて知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。
なぜデザインにはマーケティングが必要?デザインの役割をマーケティング視点を交えシンプルに解説
デザイン指示の出し方
パンフレットなど印刷物のデザイン制作を依頼した際、「思っていたイメージと違う」「修正をお願いしても思い通りのデザインにならなかった」という話を耳にします。
その理由は主に次の通りです。
デザイン指示が伝わりにくい理由
- 思い描くイメージは人それぞれ、伝わりにくい
- 制作会社やデザイナーにすべてを任せている
- 依頼者とデザイナーの間で指示内容の齟齬が生じている
- 部分的な修正を繰り返し、デザイン意図や全体のバランスが崩れてしまっている
デザインの指示方法やイメージを伝えるには次のような事に気を付けると良いでしょう。
- 制作物の目的・ターゲットユーザー・使用される状況等を共有する
- イメージを伝える時は、見本や参考となるものを用意する
- なぜそうしたいのかも伝える
- 面と向かって伝える場をもつ
デザイン指示についてもっと詳しく知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。
デザインの伝え方|イメージ通りのデザインを依頼する方法4選
パンフレット作成の流れ
一般的なパンフレット作成の流れは次の通りです。
パンフレット作成の目的・ターゲット・希望するデザインイメージ・予算などを制作会社に伝える
制作会社の作成するデザインラフをもとに、表紙やキービジュアルなどについて打合せ。デザインの方向性を確定させる
デザイン作成。必要に応じて撮影や取材を行う
制作会社が用意したデザインを確認するための出力紙をもとに、デザインや内容について確認を行う。修正して欲しい箇所があれば指示を行う。(初校)
制作会社が修正を終えたら、再度確認する。必要に応じてこれを繰り返し、修正がなくなるまで繰り返す(二校~最終校)
実際に印刷した際の色を確認するために色校正を行う。
色校正は簡易的なものから、実際の印刷機・印刷用紙で刷るものまである。
印刷会社に任せて色校正を行わない事も可能だが、その場合は、印刷会社の基準で印刷することになる。
色校正をした方が良いかどうかは、パンフレットのデザインなど様々な要素が関係するため、印刷会社に相談すると良いでしょう
あわせて読みたい!
色校正は必要?|色校正とは何か。色校正の種類や指示の方法を解説
印刷・表紙の加工など(印刷会社)
パンフレットを印刷する紙
パンフレットによく使用される印刷用紙は、コート紙やマットコート紙です。
コート紙は紙の表面に顔料を塗布した塗工紙の一つで、平滑性や光沢性、インキに対する適性が向上するなどの特徴がありカラー印刷に最適です。
パンフレット以外にもチラシやカタログ、ポスターなど多岐にわたって使用されています。
ちなみに、塗工紙(上質紙を原料とする塗工紙)には、顔料の塗工量の順でアート紙>コート紙>軽量コート紙などがあります。コート紙はこの通り中間に位置しており、使用しやすい用紙の一つです。
また塗工紙には、光沢のないマット系のものもあります。
マット系のコート紙(マットコート紙)を使用した印刷物は、光沢が抑えられており、反射が少ないため上品な仕上がりになります。こちらもパンフレットをはじめ様々な用途で使用されています。
ここではパンフレットによく使用される、一般的な印刷用紙についてご紹介しましたが、様々な種類や厚さから選ぶことができます。せっかくパンフレットを作るのであれば、「印刷する紙」の事も相談してみてはいかがでしょうか。
パンフレット作成はどこに依頼すれば良いか
パンフレットはコンセプト設計・デザイン・印刷等、それぞれに精通していなければいけません。
どうしてもデザインだけに着目してしまいがちですが、実は印刷する紙の選択や印刷加工などもパンフレットにおいては大切な要素なのです。
パンフレット作成を請け負う会社の業態にはいくつかあります。
デザイン会社・広告代理店・印刷会社、このうちどこに頼むのがあなたの会社にとってベストなのでしょうか。
ここでは、それぞれの依頼先のメリットについて説明します。
※それぞれの依頼先について一般的な特徴を説明するもので、すべての会社や個人にあてはまるわけではありません
「デザイン会社」に依頼するメリット
デザインの専門家であるデザイナーがいるため、パンフレットを実際に制作する人と直接話ができ、依頼者の要望が齟齬なく伝わる、細かいことも相談しやすいなどのメリットがあります。
ただし結局、印刷は印刷会社に依頼する事になるため、印刷の事まで考えてくれる会社であればなお良いです。
「広告代理店」に依頼するメリット
広告代理店は、テレビCMやメディア広告のイメージが強いと思いますが、パンフレット作成も依頼できるところが多くあります。広告代理店はマーケティング戦略から考えるのが得意な場合が多いのですが、実際の制作はデザイン会社などに外部委託する場合も多いため、きちんとコントロールしてもらえるか、要望が齟齬なく伝わるか等を見定める必要があります。
「印刷会社」に依頼するメリット
印刷会社は印刷のプロですので、パンフレット作成を依頼するかを決める際に注目すべきポイントのひとつは、デザイン部門が社内にあるかどうかです。
→社内にデザイン部門がある印刷会社の場合
社内にデザイン部門あるということは、デザイナーやディレクターが在籍しており、デザインに関する知識と技術、経験があるということです。そのため、デザイン会社と変わらず直接プロのデザイナーに相談することができます。
また印刷会社に在籍する営業・ディレクター・デザイナーは、いずれも印刷に関する知識・経験も豊富なため、印刷用紙や表紙加工、印刷の仕上がりまで含めた提案が可能です。
また、デザインから印刷まで一貫して請け負うために費用を抑えられる場合が多いのも特徴です。
→デザイン部門がない印刷会社の場合
自社内にデザイン部門がない印刷会社の場合は、主に外部のデザイン会社やフリーランスのデザイナーに外部委託することになります。依頼者の要望をそのままデザイナーに伝えるだけ」でなく、制作物の内容によってその分野が得意なデザイナーを選択し、デザイン制作全体を適切にコントロール出来れば問題ないでしょう。
ただしそれを依頼する側が見極めるのは難しいので注意が必要です。
デジタルパンフレットと紙のパンフレット
Web上で紙のパンフレットを見ているような見せ方ができるデジタルパンフレットの活用が広がっています。
デジタルパンフレットはeBookまたはデジタルブックと呼ばれるツールを利用して作ります。パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスでパンフレットなどを、紙媒体と同じような感覚でページをめくるように閲覧できるようになるので大変便利です。
デジタルブックは、WEBブラウザで閲覧でき、デジタルならではの利点を享受できます。
しかしその一方で、紙媒体(印刷物)の方が優れている部分があるのも事実です。
ターゲットや用途で使い分ける、もしくは併用するなど上手に活用すると良いでしょう。
デジタルブックや紙媒体(印刷物)のメリット・デメリットについては、こちらの記事がおすすめです。
・紙媒体の種類や効果メリットデメリット、紙媒体だから出来る事
・デジタルブックの種類・用途やメリットを解説
環境配慮・SDGs貢献を実現するパンフレット
パンフレットなどの印刷物で、CO2排出・森林破壊・石油資源の枯渇や水危機、有害物質排出などに貢献するという選択肢があります。その選択肢として、印刷する用紙を通常の紙から森林認証紙や、石灰石を主原料とするLIMEXにすることなどが挙げられます。
官公庁だけでなく企業にも環境配慮への配慮やSDGs推進が求められる今、比較的容易に取り組めるため、環境への取り組みの第一歩として活用がますます広がっています。
最後に
パンフレットの作成では、コンセプト設計・デザイン・印刷のすべてについてよく検討する必要があります。
ぜひ、あなたに最適なパートナーを見つけて、よりよいパンフレット作成を目指してください。
▶当社がお役に立てること
当社では、お客様のメッセージを伝えお客様の目的を達成するお客様らしいデザイン、そしてそのデザインが活きる品質で印刷物を提供しています。お気軽にご相談ください。
企画デザインから印刷まで|ゼンリンプリンテックスのパンフレット作成
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このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。