PRとプロモーションの違い|マーケティングの視点で説明

PRとプロモーションの違い

よく耳にする「PR」「プロモーション」という言葉。
“商品PR” “企業PR”などと聞くと、PRはプロモーションの略、と捉えている方も多いのではないでしょうか。
混同されがちなこれらのワードですが、この記事ではPRとプロモーションについて、正しい意味と違いについて説明します。

「プロモーション」とは

マーケティングについて

まずは「マーケティング・ミックス」について知る

PRとプロモーションの違いを知るためには、まず、マーケティングの基本的な考え方のひとつである、「マーケティング・ミックス」を理解することが近道です。

「マーケティング・ミックス」は、マーケティング戦略を複数の観点で捉え整理し、その組合せを決めるマーケティングプロセスのひとつです。
例えば、新商品を市場に投入する際、次のようなステップでマーケティングを進めていきます。

〈マーケティングの基本プロセス〉

  • リサーチ: 外部環境分析・内部環境分析(SWOT分析など)
  • セグメンテーション: 市場の細分化
  • ターゲティング: 標的とする市場の設定
  • ポジショニング: 競合との差別化
  • マーケティング・ミックス: 製品・価格・流通・プロモーションを設計
  • 戦略実行
  • 評価、見直し

マーケティング・ミックスは、調査(リサーチ)・STP分析(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)の内容をもとに、ターゲットにどのようにアプローチするかを決定する重要なステップなのです。

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STP分析とは何か|ポイント・活用例を紹介します
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「プロモーション」とは ― マーケティング4Pのひとつ

マーケティング4P

前項の通り、マーケティング・ミックスは、マーケティング戦略を実行する前に「戦略をどのように実行するかを整理し、ターゲットへのアプローチ方法を決定する」プロセスです。
この時にしばしば、代表的なフレームワーク「4P」が用いられます。
「4P」では、プロダクト・プライス・プレイス(流通)・プロモーション の観点から分析結果を捉え、具体的な活動内容を整理します。

〈マーケティング・ミックスの4P〉
・ プロダクト (Product) : 何を
・ プライス (Price) : いくらで
・ プレイス (Place) : どこで
・ プロモーション (Promotion) : どうやって

マーケティング・ミックスの4Pにおいて「プロモーション」は、商品をどうやって認識させ購買に導くかという、企業(組織)と顧客(消費者)の総合的なコミュニケーションを指しています。
この「総合的なコミュニケーション」が、マーケティングにおけるプロモーションの考え方です。

「PR」とは

「PR」と「プロモーション」の関係

では、「PR」はどのように考えればよいのでしょうか。

プロモーションは、前項のとおり「企業(組織)と顧客(消費者)の総合的なコミュニケーション」のことでした。
マーケティングにおけるプロモーション(=総合的なコミュニケーション)の構成要素は、
「広告」「販売促進(セールスプロモーション)」「人的販売」「PR(パブリックリレーションズ)」の大きく4つに分類され、プロモーション・ミックスと呼ばれます。

プロモーションの構成要素(プロモーション・ミックス)
・ 広告 (Advertising)
・ 販売促進 (Sales Promotion)
・ 人的販売 (Personal Selling)
PR (Public Relations)

つまり、PRはプロモーション(=総合的なコミュニケーション)の構成要素の一部、と言うことができます。

プロモーションミックス

「PR」の定義は?

PRはパブリック・リレーションズ(Public Relations)の略で、「自社をとりまくステークホルダーと良好な関係性を構築・維持するための、双方向のコミュニケーション」と定義されます。
また、日本パブリックリレーションズ協会は、次のように説明しています。

パブリックリレーションズについて、アメリカで教科書として定評がある『体系パブリック・リレーションズ』では、次のように定義されている。
「パブリックリレーションズとは、組織体とその存続を左右するパブリックとの間に、相互に利益をもたらす関係性を構築し、維持するマネジメント機能である。」

出典:公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会 HP


例えば企業の広報で、ニュースリリースの発信、共感を得るためのSNS活用、パブリシティ(publicity)と呼ばれるプレスリリース等を通じてマスコミに働きかける活動を行っていますが、これもPRのひとつと言えます。

企業によっては、PRを広報と同質に扱う場合もあれば、パブリシティと同義で考える場合もあります。
言葉の認識の違いからトラブルに発展することがないよう留意が必要です。

「広告」と「PR」の違い

「PR」が広告と同じような意味で使われることが増えていますが、PRという言葉の本来の意味からすると、これは間違いです。
プロモーション(Promotion)の頭文字が「Pr」であることや、アピールという言葉の語感から混同されているのかもしれません。

〈広告とPRの特徴〉
広告 = 多くが有料で、発信者が意図する方向へ導く、いわゆる宣伝
PR = 受け手の意思やメディアの視点が大きく、基本的にコントロールができない

まとめ

プロモーションには、広義と狭義がある

広義でのプロモーションは、これまでの説明の通り、マーケティング4Pのひとつで、販売促進を含んだものです。
狭義でのプロモーションは、「販売促進」そのものを指して言う場合があります。
混同される恐れがある場合は、販売促進を「セールスプロモーション」「SP」と表現すると良いでしょう。

「PR」と「プロモーション」 まとめ

・ マーケティング4Pの要素のひとつが、広義のプロモーション
・ 広義のプロモーションでは、広告・販売促進・人的販売・PRを指す
・ 狭義のプロモーションでは、販売促進そのものを指して使われることがある
・ PRは、パブリックリレーションのこと。企業では、広報とほぼ同義で使用される

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