【Webサイトの種類とは?】目的別で選ぶ最適な種類とその役割|ホームページとの違いも解説

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Webサイトの種類と聞いてあなたは何を思い浮かべましたか。
ウェブサイトとホームページって同じもの?
コーポレートサイト?サービスサイト?
この記事は、私がWebについて学び始めたころ、一番最初に疑問に思ったことを記事にしました。
基本的な内容ですが、私と同様、疑問に思っている方や意外と勘違いしている方も多いのではないでしょうか。

Webサイトとホームページの違い

企業や学校、病院、自治体などでは、Webサイトの運営が一般的になっています。
これらのWebサイトは「ホームページ」とも呼ばれています。
皆さんはWebサイトとホームページの違いについて疑問を感じたことはありませんか?
実は、この二つの呼び方の違いに関する質問をよくいただきます。
そこで、まずは多くの方々が気になっている「Webサイトとホームページの違い」から説明します。

Webサイトとは

Webサイトとは、インターネット上でアクセス可能な関連するWebページの集合です。
通常、一つのWebサイトは複数のWebページから構成されます。
例えば、現在あなたがご覧になっているこのWebページは「https://zpx.co.jp/article/website-type/」ですが、このWebページを含む「https://zpx.co.jp/」以下すべてのWebページの集まりをWebサイトと呼びます。

ホームページとは

「ホームページ」という言葉は、主にWebサイトと同じ意味で使用されますが、他の意味でも用いられることがあります。

  1. Webサイトとしてのホームページ
    この用途では、ホームページはWebサイト全体を指します。例えば「会社ホームページ」はコーポレートサイトを、「公式ホームページ」は公式のWebサイトを、「ホームページアドレス」はWebサイトのアドレスを意味します
  2. Webブラウザ起動時のページとしてのホームページ
    この場合、ホームページはWebブラウザを開いたときに最初に表示されるWebページを指します
  3. Webサイト内のメインページとしてのホームページ
    ここでは、ホームページはWebサイトのメインページ、すなわちトップページやフロントページを意味します

Webサイトとホームページの違いをまとめると

「ホームページ」という用語は、元々Webブラウザを起動した際に最初に表示されるページを指していました。
しかし、時間が経過するにつれ、Webサイトのメインページ(トップページ)を「ホームページ」と呼ぶようになりました。
現在では、多くの場合「ホームページ」は「Webサイト全体」を指す言葉として使われています
例えば、NHKや他のテレビ局が「番組ホームページをご覧ください」と表現することからも、「ホームページ=Webサイト」としての用法が一般的に定着していることがわかります。

Webサイトの役割

最近、企業は数年ごとにWebサイトのリニューアルに取り組むようになっています。この傾向には様々な理由があります。
例えば、Webサイトのデザインが時代遅れになった、問い合わせ数の増加を目指す、ブランディングの強化、新しいコーポレートアイデンティティの策定、スマートフォンでの閲覧性向上、デザインの変更による視認性の改善などです。
Webサイトは、その目的に応じて役割や種類が異なるため、目的が異なる場合には一律の扱いは適切ではありません。
特にコーポレートサイト(会社のホームページ)であっても、特定の目的を達成するためには特化した機能やデザインが必要です。

お問い合わせを増やすためにWebサイトをリニューアルする場合

お問い合わせの増加を目的にWebサイトをリニューアルする場合、製造業の中小企業A社(BtoB取引が主体)のケースを考えてみます。
この目的を達成するためには、以下のような戦略が考慮されるでしょう

  • デザインの最適化:イトのデザインはシンプルかつプロフェッショナルにし、信頼感と利用しやすさを重視する。
  • 集客:自社の認知度を拡大するため、SEO対策で特定のキーワードでの検索エンジンの上位表示を目指す。またはWeb広告を通じて集客を検討する。
  • 受注プロセスの最適化:自社の受注プロセスを見直し、適切なリードを獲得する仕組みを構築する。
  • 情報提供:顧客が購入を検討する際に必要な情報を掲載し、提供できるような仕組みを作る。
  • ターゲットの理解:顧客特性や購買プロセスを理解し、それに基づいてサイトの設計、コンテンツ、導線を検討する。

BtoB企業のWebサイトリニューアルには、このようなアプローチが取られます。そして、これらを実現するために、コーポレートサイト、サービスサイト、ランディングページ(LP)、オウンドメディアなどのリニューアルや新規立ち上げが検討されることになります。

採用(リクルート向け)のためにWebサイトをリニューアルする

採用目的でWebサイトをリニューアルする際は、応募数の増加、意欲的な人材の確保、採用ミスマッチの減少を主な目的とします。
この目的を達成するためには、以下のような戦略が考慮されるでしょう。

  • ターゲットへの情報提供:求職者が知りたい情報を提供しながら、同時に会社の魅力やビジョンを意識的に伝えます。
  • デザインの最適化:会社のイメージを考慮し、会社の魅力やビジョン、文化が伝わるようなデザインでサイトを表現します。
  • ブランディングとデザイン:求職者が求める情報とともに、ブランディング要素を取り入れ、洗練された、自社らしい雰囲気のデザインを目指します。
  • 採用ページの設置:コーポレートサイトの一部として採用ページを設けるか、または独立した採用専用サイトとして公開することも選択肢となります。

このように、採用目的のWebサイトリニューアルでは、求職者のニーズと企業のブランドイメージの両方を考慮することが重要です。

Webサイトは目的達成のための道具

Webサイトは目的達成のための道具です。目的に応じて、サイトの種類、役割、機能、デザイン、コンテンツを適切に選び分ける必要があります。
Webサイトを作ること自体が目的ではなく、ある目的を達成するための手段として考えてみてください。

工具箱にはドリル、ハンマー、ドライバー、ペンチなど様々な種類の工具が入っており、それぞれに異なる目的があります。
例えば、ドリルは穴をあけるため、ハンマーは釘を打つため、ドライバーはネジを締めるため、ペンチは物を挟んで固定するために使用されます。
しかし、壁に小さな穴をあける目的でハンマーを使用すると、適切な結果を得られないでしょう。
また、ドリルを持ったとしても、それを壁を叩きつけてしまっては意図した目的は達成されません。

Webサイトも同様です。
特定の目的を達成するためには、どの種類のWebサイトを選択するか、それをどのように使うかが大切です。
その選択や使い方を誤れば、目的を達成することは難しくなってしまいます。

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では、あなたがこれからつくるべきWebサイトの種類はどれでしょうか。
代表的なWebサイト次の5種類について見ていきましょう。

Webサイトの種類 (1)コーポレートサイト

コーポレートサイトとは

コーポレートサイトは、企業の公式ウェブサイトであり、多様なステークホルダーが訪れます。
また、企業の「顔」となる存在で、企業のアイデンティティ、価値観、製品、サービス、最新ニュースなどの基本情報を公開し、外部の関係者に対する重要なコミュニケーションツールとして機能します。
最近では、コーポレートサイトの役割が拡大し、CSR活動やSDGsに関する取り組みの発信、より広範な情報提供の場としても用いられています。

コーポレートサイトの目的

コーポレートサイトの目的は多岐にわたりますが、主要なものを以下に挙げます。

  • ランディングと認知度の向上:企業のブランドイメージを強化し、認知度を高める。
  • 情報提供:企業の最新ニュース、CSR活動、製品やサービスの詳細情報を提供。
  • 採用活動:求職者に向けた情報提供と、優秀な人材の獲得。
  • 客関係の構築と維持:顧客との関係を強化し、信頼を築くためのコミュニケーション。

これらの目的を達成するため、コーポレートサイトは企業のアイデンティティと価値観を反映したデザインとコンテンツで構成されています。

コーポレートサイトのターゲット

コーポレートサイトのターゲットは多岐にわたります。例えば、取引先の企業、求職者、株主や投資家などが挙げられます。
これらのターゲットに対して、コーポレートサイトは企業の価値提案、製品情報、採用情報、投資者向け情報などを提供し、それぞれのニーズに対応します。(ブランディングを目的とすることが増えています)

Webサイトの種類(2)サービスサイト

サービスサイトとは

サービスサイトは、特定の製品やサービスに特化して設計されたWebサイトです。
これは、製品やサービスの特徴、魅力、利点、利用方法、顧客の声、価格などを詳しく紹介し、直接的な販売やリードの獲得を目指します。

サービスサイトの目的

サービスサイトには次のような目的があります。

  • 製品・サービスの認知拡大と訴求:ターゲットオーディエンスに製品やサービスを紹介し、その魅力を伝えます。
  • 顧客獲得とリード獲得:訪問者を顧客に変換し、商談へとつなげるリードを獲得します。
  • 顧客エンゲージメントの促進:興味、納得、信頼、行動を促すことで、顧客との関係を強化します。

サービスサイトのターゲット

サービスサイトの主要なターゲットは、そのサービスや製品に関心を持つ見込み顧客や、それを必要とする潜在的な顧客です。対照的に、コーポレートサイトは企業自体に関心を持つ人々に対してアピールする役割を持ちます。そのため、サービスサイトは特定の製品やサービスに関心を持つ、あるいは関心を持ってもらいたい顧客をターゲットにします。

また、運営の側面から見ると、コーポレートサイトは一般的に管理部門が管轄し、企業の全体的なイメージや情報を伝える役割を担います。一方で、サービスサイトは営業・マーケティング部門やサービス部門が担当することが多く、製品やサービスに特化した情報提供と顧客誘導に重点を置いています。

→マーケティング要素が強い

Webサイトの種類(3)ランディングページ(LP)

ランディングページ(LP)とは

ランディングページは、一般的なウェブサイトやホームページと異なり、特定の目的に集中し、訪問者に明確なアクションを促すウェブページです。
このページは、訪問者を特定のアクションに導くことを目的として、縦長のデザインを採用し、他のページへのリンクを最小限に抑えて訪問者の注意を散らさないようにしています。
特徴的なのは、説得力のあるコピー、CTA(コールトゥアクション)、魅力的なデザインです。
ランディングページは、キャンペーンやWeb広告からのリンク先としてよく用いられます。
(例えば、動画視聴中に表示される広告で「詳しく見る」ボタンをクリックしたときに開くページ)

※CTA(Call to Action)=行動を促す(例:申込フォームに誘導する)ボタンやテキストリンク

[知識]ランディングページもうひとつの意味

ランディングページはまた、Webサイトに最初にアクセスしたページを意味する場合もあります。英語での「ランディング(landing)」は「着地・着陸」を意味し、この広義の定義では、Webサイトの訪問者が最初に「着地」するページを指します。

※本記事では、キャンペーンやWeb広告から遷移する際に使用されるタイプのランディングページについて説明しています。

ランディングページの目的

ランディングページの目的は、特定のマーケティングキャンペーンや広告において訪問者に具体的なアクション(例えば、製品の購入、資料ダウンロード、会員登録など)に導くことです。

ランディングページのターゲット

ランディングページの主なターゲットは、特定の製品やサービスに関心を持つ人々、または広告やキャンペーンなどのマーケティング活動に反応した人々です。

ランディングページは、マーケティング要素が強いと言えるでしょう

Webサイトの種類(4)オウンドメディア

オウンドメディアとは

オウンドメディアは、広告や宣伝において一般的に使用される「トリプルメディア」として知られる3つのメディアカテゴリーのひとつです。
これらのメディアカテゴリーは、オウンドメディア(Owned Media)、ペイドメディア(Paid Media)、アーンドメディア(Earned Media)として区分されます。

オウンドメディア(Owned Media)
  • オウンドメディアとは、企業が所有しコントロールするメディア。これには、企業のウェブサイト、ブログなどが含まれる。
  • メリット
    発信する情報をコントロールできるため、長期的な顧客関係の構築が可能。SEO(検索エンジン最適化)にも有効に活用できる。
ペイドメディア
(Paid Media)
  • ペイドメディアとは、広告出稿のために費用を支払うメディアのこと。これにはネット広告、テレビやラジオの広告などが含まれ、オウンドメディアへの誘導手段としても使用される。
  • メリット
    適切な広告量を投じれば、短期間で特定のターゲットに効果的に訴求することが可能。
アーンドメディア(Earned Media)
  • アーンドメディアは、有料の広告ではなく、第三者のメディア記事やソーシャルメディア、口コミサイトなど自社と直接的な関わりがないメディアを指す。
  • メリット
    信頼性が高く、自然な露出を得ることが可能であり、それによってブランドの信用度や評判を高める効果がある。

※アーンドメディアは、報道・メディア関係者の発信(アーンドメディア)と消費者の発信(シェアドメディ)に分けられる場合があります。その場合SNSはシェアドメディアに分類されます。

オウンドメディアの代表格と言えば

オウンドメディアと聞くと、多くの人が企業のブログやニュースなどのコンテンツを思い浮かべるかもしれません。
これらは一般に「お役立ち記事」や「コラム記事」と呼ばれ、ユーザーに有益な情報を提供することを目的としています。狭義のオウンドメディアは、このようなブログやコラム記事を指すことが多いです。

オウンドメディアの目的とターゲット

オウンドメディアの主な目的は、まだ自社や提供する製品・サービスを十分に知らない顧客層との接点を作り、その認識を高めることです。また、有益な情報を提供することにより、顧客からの信頼を獲得し、エンゲージメントを強化することも目指しています。
オウンドメディアのターゲットとしては、潜在的な顧客や自社製品やサービスに興味を持つ可能性のある顧客などが挙げられます。
マーケティング要素が強いと言えます。

Webサイトの種類(5)採用サイト

採用サイトとは

採用サイトは、自社の採用情報の発信に特化したWebサイトです。リクルートサイトとも呼ばれます。
求職者に興味を持ってもらい、自社の魅力を伝え理解してもらうきっかけとなります。

採用サイトの目的とターゲット

採用サイトは、求職者がインターネットで検索して流入してきた人だけをターゲットにするわけではありません。
求職者は、求人サイトやハローワークの情報など、別の媒体であなたの会社を見つけることも多いでしょう。
その中であなたの会社に興味を持ってくれた場合、多くの人はあなたの会社のコーポレートサイトや採用サイトもチェックします。つまりあなたの会社の採用サイトを閲覧するのは「あなたの会社に興味がある」求職者です。
このため、採用サイトは会社の魅力を伝えるための写真や動画などを交え、求職者が知りたい情報を提供することが重要です。これにより、関心や信頼、安心感を高めるとともに、入社後のミスマッチを減らすことが可能です。

ただし、知名度が低い企業の場合、単に採用サイトを作成しただけでは応募者数を増やすのは困難です。そのような場合、他の媒体を活用して採用サイトへ誘導する戦略が効果的でしょう。

→ブランディング要素が強いと言えます

代表的なWebサイト5種類とマーケティング・ブランディングの関係
この図は、Webサイトの種類をマーケティングとブランディング要素どちらが強いかを表しています

最後に

本記事では、ホームページとWebサイトの違いにもふれながら、企業のWebサイトの種類として代表的なものを5つご紹介しました。
大切なのは、目的を達成するために必要な要素を考えることです。
忘れてはいけないのは、なぜリニューアルする(立ち上げる)のかという理由です。
Webサイトを作ること自体が目的ではありません。
Webサイトのリニューアルに携わる際には、周囲からの様々な意見に惑わされることなく、目的を見失わないようにしましょう。

また、ホームページのリニューアルを検討中でしたら、弊社にもぜひご相談ください。以下のページより、サービス詳細やリニューアル実績をご覧いただけます。

専門知識がなくても大丈夫-ゼンリンプリンテックスのWeb制作

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この記事を書いた人

このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。