社史制作会社の選び方-チェックポイント7選!こんな制作会社はNG?

社史制作会社の選び方
【この記事は次のような方におすすめです】
  • 社史の制作会社を探している方
  • 社史制作の担当になった方
  • 社史制作会社について知りたい方

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「制作パートナーの選び方と費用」
制作会社を選ぶ際のポイントや費用の相場を解説

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制作会社選びで失敗しないために

社史制作を行う出版社、印刷会社、デザイン会社などは多数存在します。
これらの中から最適なパートナーを選ぶことは、社史制作において非常に重要です。
しかし、残念ながら、この選択を誤ることで失敗する会社も少なくありません。
実は、制作会社を選ぶ際には、費用が予算内かという点以外にも大切なことがあるのです。

ある会社の失敗-こんな制作会社はNG

Aという会社(以下A社)から50年史の制作について相談がありました。
A社は10年前、創立40周年の際にも社史を制作しており、私は当たり前のように、彼らが40年史を制作した別の制作会社にも相談していると考えていました。
しかし、A社の担当の方と話を進める中で、実際にはそうではないことが明らかになりました。
今回、A社は以前社史を制作した会社には連絡すらしていなかったのです。
詳しく話を聞いたところ、その主な理由は以下の通りでした。

  • その制作会社は、提案段階のプレゼンテーションの内容は優れていたが、実際の制作プロセスでは期待と異なるものだった
  • 制作会社とコミュニケーションが取りづらかった(レスポンスが遅い、伝えたいことが伝わらない)
  • 完成した社史の印刷品質やデザインに不満があった

このようにA社は、魅力的なプレゼンテーションにひかれて制作会社を選びましたが、その結果は納得のいくものではなかったようです。

この記事は、あなたがこのA社のような失敗しないようにすることを目的に執筆しましたので、ぜひ参考にしてください。
では、社史制作会社の選び方のポイントを説明していきましょう。

①ノウハウや専門性があるか

社史は、企業の歴史や文化、価値を伝えるための重要なコンテンツです。
そのため、社史制作会社には、企業の特徴やニーズに合わせた、最適な社史の構成やデザイン、表現方法を提案する能力が求められます。
さらに、社史は他の印刷物とは異なり、通常は数十年に一度のみの制作であるため、依頼者側には関連する知識やノウハウがほとんどないことが一般的です。
そのため、社史制作会社は自社が蓄積してきたノウハウを活用し、制作プロセス全体をスムーズに進めること、そして依頼者としての相談役となり、プロジェクト完成までのサポートを提供することが重要です。
ノウハウと専門性を持つ社史制作会社を選ぶことで、企業の魅力やメッセージを効果的に伝えることが可能になります。

②制作実績は豊富か

社史の制作実績が多数ある制作会社には、積み重ねてきた実績から確立したノウハウがあるはずです。
社史といっても、発行する会社によってさまざまですから、制作実績が豊富であればあるほど、多様な要求に応じた経験がある可能性が高いということが言えるでしょう。
ただし、大手企業の社史を手掛けた経験があるからといって、必ずしも制作会社があなたの会社に適しているとは限りません。
大企業の場合、社内のリソースや状況が小規模な企業とは異なるため、その経験が自社に直接適用できるとは限らないのです。
したがって、実績を制作会社を選択する際の一つの基準として参考にすることが大切ですが、最終的には自社に適合するかどうかを、直接的なコミュニケーションを通じて見極める必要があります。

③サポートが充実し親身に対応してくれるか

初めて社史制作に携わる担当者にとって、知らないことが多い中での制作会社の充実したサポートは非常に重要です。
企画やスケジュールの設定、そもそも社史がどのようなものかなど、様々な疑問や不安に対応し、導いてくれる制作会社は担当者にとって心強い支えとなります

ただし、専門性が高いからといって、必ずサポートが充実しているとは限りません。
知識やノウハウを有していても、担当者が手探りで制作を進める過程で、常に問題を解消しサポートしてくれるかどうかは別の問題です。
冒頭の失敗例のように、魅力的なプレゼンテーションだけでなく、実際に完成まで親身にサポートする制作会社が望ましいのです。
そのため、その制作会社がどのようなサポートを提供するのかも、しっかりとチェックすることが大切です。

④相談しやすいか、コミュニケーションを取りやすいか

制作会社にメールを送ったにもかかわらず、1週間経っても返信がない場合、あなたはどのように感じるでしょうか?

制作会社を選ぶ際、担当者が気軽に相談でき、効果的にコミュニケーションを取れる環境が整っているかどうかは、意外と重要であり、成功のカギを握ることが多いものです

社史の制作プロセスは、多くの意思決定や調整を必要とし、時には不確実性や変更に迅速に対応する必要があります。
そのため、担当者には疑問や質問、課題を解決できるパートナーが必要です。
また、担当者が制作会社とスムーズにコミュニケーションを取れる環境は、依頼企業のことを深く理解するための基盤となりますし、双方の信頼関係を築くのにも寄与します。
特に社史のような長期プロジェクトでは、良好なコミュニケーションが重要なのです。

このため、制作会社を選ぶ際には、その会社がどれだけアプローチしやすく、効果的なコミュニケーションを提供できるかを確認することも重要です。
まず制作会社に簡単な相談をしてみて、その反応や対応を見極めてはいかがでしょうか。

まずはゼンリンプリンテックスにお話をお聞かせください
具体的に決まっていなくても大丈夫。オンラインミーティングも可能です。

⑤専門スタッフに校正を依頼できるか

社史が完成した後、誤植(印刷物上の文字等の誤り)が見つかることは、社史制作に関わった全ての人にとって恐れるべきことです。
確かに誤植のない本は稀であり、辞書にさえ誤植があると言われます。
しかし、それでも誤植を容認するわけにはいきません。
特に、人名や社名のような重要な情報を誤ってしまうと、関係者に迷惑をかけてしまうことがあるため注意が必要です。

誤植を防ぐためには、校正作業が不可欠です。
誤字や文章表現の誤り、記載内容の矛盾などを念入りにチェックする必要があります。
基本的には、原稿の内容と紙面が正確に一致しているかをチェックする作業ですが、文章を通読して誤字・脱字や文章の誤り、内容の矛盾などを指摘する素読み校正という方法もあります。

多くの印刷物を制作する印刷会社には、校正専門のスタッフが在籍していることが多く、これを活用することで誤植のリスクを大幅に減らすことができます
ただし、専門スタッフであっても、会社内部の詳細な事情(固有名詞など)に精通しているとは限らないため、注意が必要です。
制作会社に校正を依頼する際には、どのような点をチェックしてもらうかを事前にすり合わせ、自社と制作会社の双方でチェックを行うことが求められます。

⑥デザイナーとコミュニケーションをとれるか

デザインは単なる装飾や見た目を整えることが目的ではありません。
一般的に社史のデザインは情報を整理し、企業の歴史を生き生きと伝え読者の記憶に残す手助けをします
また、一貫性を保ったデザインは情報を整理して伝えるのと同時に、企業のブランドイメージやアイデンティティを映し出し、内外のステークホルダーとの信頼感醸成に役立ちます
そして、周年事業の一環で社史を発刊する場合などには「これから自社がどのように変わろうとしているか」を表そうとする場合があります。その「変化」を表現する際にデザインの役割は非常に重要なものとなります。

このように、社史制作においてデザインは重要な要素のひとつですが、思い描いたものをデザインに落とし込むには、イメージを共有するための密なコミュニケーションを欠かすことができません
その際、制作会社内にデザイナーが在籍している場合は、担当者とデザイナー間での定期的なミーティング等によって意見交換がしやすくなるでしょう。
これにより、社史のデザインに関する具体的な要望やビジョンがデザイナーに正確に伝わり、最終的なデザインが企業のイメージや目指す方向性を適切に反映することが可能になります。
また、デザインの過程で生じる疑問や懸念を素早く解決し、プロジェクトの効率性を高めることができるでしょう。

⑦印刷物の品質を保証できるか

社史制作において、印刷物としての品質は非常に重要な要素です。
社史の内容に見合った高品質の印刷を行うことは、企業が細部にまで品質へのこだわりを持っていることを示し、社史の魅力を高めます。
例えば、印刷物の色が意図した色をどれだけ正確に表現出来ているか(色再現性)、紙面の写真が鮮明に表示されているかなど、高品質な印刷は視覚要素や質感によって社史の魅力を高め、読者に良い印象を与えます
社史の制作には多大な時間と労力がかかるため、制作会社が高品質な印刷を保証できるかどうかを確認することが重要です。

⑧オンライン対応が可能か

現代では、WEB会議などのオンラインツールの普及により、遠隔地であってもコミュニケーションの障害は大幅に減少しています。
例えば当社では福岡・東京・熊本に拠点を構えていますが、オンラインツールの利用により、これらの地域以外のお客様からも引き合いをいただくことが増えています。
また、オンライン校正システムでは、遠隔地とのやり取りができるようになるだけでなく、校正の効率化を推進するものでもあります。ぜひこのようなツールを提供してもらえるかにも注目してみてください。

おわりに

この記事では、当社がこれまでの経験から、社史の制作会社を選ぶ際にチェックしたいポイントについて説明しました。
どの制作会社も良いところがあり依頼先を悩むという時は、
「あなたの会社や社史の発行目的をどれだけ理解しようとしているか」
という視点で制作会社を見てはいかがでしょうか。
社史は、自社のことを振り返り、自社の未来を紡ぐ大切なものです。
ですから、あなたと共につくるという気持ちで向き合う制作会社を選ぶと良いのではないかと思います。

社史制作は長期間にわたるプロジェクトです。
単に知識や技術がある、見積もりが安いというだけで制作会社を選ぶのではなく、「あなたやあなたの会社に真摯に向き合い、完成に向かってともに進んで行きたい会社か」という視点を加えてパートナーとなる制作会社を選んでください
社史を作ることが決まったら、まずは制作会社に話を聞いてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
本記事があなたの社史制作の一助になれば幸いです。

社史の制作費用について知りたい方
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この記事を書いた人

このお役立ち記事は、私がこれまでにお客様のプロモーション課題に取り組んできた経験や、お客様からお寄せいただいた質問をもとに執筆しています。印刷をデザインやマーケティングの観点も交えながら、読者の方に少しでも分かりやすくお伝えする事を心掛けています。